ネットやパソコンがテーマの名作映画


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前回の記事を書いた後、リバー・フェニックスの『スニーカーズ』を観た。ハッカーをテーマにした1992年の映画で、登場するパソコンは文字だけのインターフェイスだが、ガジェットを駆使して敵を欺くストーリーが面白く、今でも十分楽しめる映画だ。

私がパソコンやガジェットに興味を持ち始めたのは、雑誌に加えて映画の影響が大きい。Powerbookが登場するとApple製品が欲しくなったり、カメラを仕込んだメガネが登場するとワクワクした。

今回はネットやパソコンがテーマの映画を紹介する。ガジェット好きならワクワクする映画ばかりだ。



20111124015350ザ・インターネット

1995年のアメリカ映画。コンピューター・アナリストのアンジェラ(サンドラ・ブロック)は、ソフトのデバックをする合間に、同業者とチャットをする生活を送っていた。ある日、友人のデイルから一枚のフロッピーディスクが送りつけられる。中身は音楽ライブのWEBサイトで、デイルによると右下にΠ(パイ)のマークが表示され、特定の操作をすると政府の機密情報にアクセスできる事がわかる。


主人公アンジェラのパソコンはMac。ソフトはNetscape NavigatorEudoraを使っていたと思う。メールを打つキー操作音が、Windows機とは違って軽やかだった。私はこの映画を観て激しくMacが欲しくなり、富士通のFMV-DESKPOWERから、AppleのPeformaに買い替え、後にPowerBookまで購入する事になる。




20111124015353ソーシャル・ネットワーク

2010年のアメリカ映画。監督は『セブン』のデヴィッド・フィンチャーフェイスブックの立ち上げから発展を描く過去と、訴訟シーンを描く現代が交互に展開されていく。マーク・ザッカーバーグは「社会的地位を得るためにfacebookを立ち上げたように描かれている点が事実と異なるが、キャストが着ているシャツやフリースは、実際僕が着ているものと同じだ。」とコメントした。


あらすじなどの予備知識がない状態で観た。マーク・ザッカーバーグのサクセスストーリーかと思いきや、フェイスブックを巡る生々しい人間模様が描かれた、とてもスリリングな映画だった。これまでヒット作に恵まれなかった主人公のジェシー・アイゼンバーグが、ここまでハマる演技ができたのは、キャスティングの妙か、デヴィット・フィンチャーの力か。




20111124015352スニーカーズ

1992年のアメリカ映画。主演はロバート・レッドフォード。各々が過去に悪事を犯しているハッカー集団は、セキュリティの侵入調査を専門にする合法的活動をしていた。ある日、国家安全保障局を名乗る二人組みから、違法のソーシャルセキュリティハッキングを破格の報酬で依頼される。内容は「どんな暗号でも解いてしまうチップ」を天才数学者から盗み出すことだった。


当時、リバー・フェニックスが好きで観たのだが、彼の存在感はほとんどなかった。主演のロバート・レッドフォードと個性的なメンバーとの掛け合いが面白く、とりわけ、盲目で音だけを頼りにハッキングするデヴィッド・ストラザーンの演技が光った。




20111124015354バトル・オブ・シリコンバレー

1999年に放映された、スティーブ・ジョブズビル・ゲイツのストーリーを描くドラマ。 アップル社がMacintoshを作るに至った経緯、その後なぜジョブズレイオフされたのか、なぜここまでマイクロソフト社のビルゲイツが巨大に成長していったのかを描いている。綿密な取材と資料考察に基づいてストーリーが作られたフィクション。


今回紹介する中で、唯一まだ観ていないドラマ。映画ではなく、途中でCMも入るドラマ仕立てとの事。Twitterで聞くと評判もよく、非常に気になっている。12月21日DVD発売予定。




20111124015355ミッション:インポッシブル

1996年のアメリカ映画。監督はブライアン・デ・パルマ。主演はトム・クルーズアメリカの極秘スパイ組織IMFは公にできない活動に従事していた。盗まれたCIA情報員のリストを奪回するというプラハでの作戦中、イーサン・ハントを除くメンバー全員が次々と殺されてしまった。生き残ったイーサンに疑いがかかり、その疑惑を晴らすため、もう一人の生き残りであるクレアと共にIMF内部の裏切者を探す。


12月16日に最新作『ゴースト・プロトコル』が公開される『ミッション:インポッシブル』の第一弾。スパイ活動で使われるガジェットは魅力的だ。主人公イーサン・ハントのMacPowerBook 5300c。天才ハッカー・ルーサーのMacは、さらにコンパクトなPowerBook 540c。この映画に多額の広告費を投じたと言われているAppleの思惑に、まんまとハマる。




20111124015356GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

1995年の日本アニメ映画。監督は押井守アメリカでビルボード誌のビデオの週間売り上げ一位を記録するなど、海外で高い評価を受け、日本への逆輸入という形で日本でも評価されるようになった。超高度ネットワーク社会の中で、より高度・凶悪化していく犯罪に対抗するために、隊長・草薙素子少佐を始めとする精鋭サイボーグによる非公認の超法規特殊部隊「攻殻機動隊」が結成される。


続編『イノセンス』や、TVシリーズStand Alone Complex』『Solid State Society』など、攻殻機動隊に関わるすべての映像作品を観てきた。原点となる『Ghost in the Shell』は、インターネットの黎明期である1995年に公開されたが、原作である士郎正宗の漫画は初出が1989年というから驚きだ。その時代で既に電脳化や光学迷彩などが創造されていた事になる。




20111124015351サマーウォーズ

2009年の日本アニメ映画。監督は『時をかける少女』の細田守。インターネット上の仮想世界OZで、あらゆるサービスが利用可能になった時代に、人工知能によって引き起こされた仮想世界の崩壊と現実世界の混乱、さらにその人工知能と戦う、ある親族の絆を描いた作品。


核家族化が進んだ現代とは対照的に、舞台となる栄(サカエ)の家は典型的な大家族だ。陣内家の当主である栄を中心として、子供、孫などが同じ地域に住み、何かがあるとすぐに集まる風景は、私の遠い記憶を甦らせた。人口知能ラブマシーンをプログラムし、アメリカから帰国した主人公夏季(ナツキ)の従兄弟侘助ワビスケ)は、物語の中でiPhoneを使っている。




他にも一度は観るべきオススメの映画があったら、Twitterやコメント欄で教えて欲しい。

いや〜、映画ってほんとにいいもんですね。それではまた次週をお楽しみに。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。














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