世界で一番予約がとれなかったレストラン『エル・ブリの秘密』



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美味しそうな料理が出てくる映画が好きだ。ゴッド・ファーザーのミートボールパスタや、ディナーラッシュのコース料理など、アクの強そうな人がテーブルを囲み、ひたすら喋りながら料理を口に運ぶ。フォークでパスタを巻き、グラスのワインを飲む。ナイフと食器が当たる音を聞き、ナプキンで口を拭く仕草を見ると、無性にその料理が食べたくなる。

エル・ブリの秘密』は、世界で一番予約がとれなかったレストランのドキュメンタリー映画。スペインのカタルーニャ地方にあったエル・ブリは、45席しかないシートに、年間200万件の予約が世界中から殺到したそうだ。


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エル・ブリは独創的な料理を提供し続けるために、半年間のみ営業して残りの半年間は新しいメニューを開発するという、独自の営業スタイルをとっていた。

料理長はフェラン・アドリア。


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フェランは1986年にエル・ブリの料理長になり、1997年にはミシュランの三ツ星を獲得した。フェランは、日本の『嵐山吉兆』や『壬生』で体験した食の衝撃を自らの方法で表現するために、メニューを毎日練っていたそうだ。2011年には世界一と称賛されていたエル・ブリを閉め、イノベーションのための財団を立ち上げた。


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映画『エル・ブリの秘密』には、パコジェット(冷凍粉砕機)、ガストロパック(真空蒸気加熱器)、ディハイドレーター(乾燥器)など、様々な調理器具が登場し、モヒートカイピリーニャ、ゴルゴンゾーラの球体、氷の湖ミント風味など、個性的なメニューが登場する。



フェランは独自のメニューを開発するために議論を重ねる。時には口論し、時には部下を褒め、笑い合う。

フェランは言う「朝起きてすぐにアイデアが浮かぶものじゃない、創造とは日々の積み重ねだ」。そして「求めるのは意外性と感動だ」と。

これ、ブログや仕事にも通じる話だ。

エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン(iTunesレンタル)


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