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おもてなしの前に日本の勉強を『和食とはなにか』

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201407102237212013年12月に日本の和食が世界無形文化遺産に登録された。料理そのものに必要以上に手を加えず、素材を大切にする和食。東京オリンピックの招致と同様に、もてなす心をアピールしての登録だった。

和食といえば鮨、味噌汁、天ぷら、蕎麦などが思い浮かぶが、その中でも海外で人気が高いのは鮨だ。酢飯に生魚を乗せて食べる独自のスタイルは、なぜ日本で生まれたのか。

それには気候と地形が大きく関係している。アジアモンスーンという季節風が吹き、雨季に沢山の雨が降る。米には大量の水が必要で、水には魚が棲む。米と魚がセットになるのは必然だった。

また、明治時代まで続いた肉食禁忌と、発酵技術の発達も関係している。押し寿司も巻き寿司も、米と魚をしめることで乳酸発酵を促し、旨みを引き出すと同時に長期保存を実現した。さらに、ちらし寿司、いなり寿司が生まれ、握り寿司に発展した。

和食とはなにか』を読むとこの辺りの事情がよくわかる。鮨だけではなく、懐石料理や精進料理など、日本の食文化は、歴史と気候と人柄が絡み合って生まれたものだ。

2020年の東京オリンピックでは多くの外国人が日本を訪れる。真の国際化は英語や外国文化を学ぶのではなく、自分の国を知る事から始まる。もてなすなら、まずは自国文化の勉強を。

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