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ボンドエイド

Essay

昔から粘着性のものが苦手で、シールやバンソウ膏が嫌いだった。剥がしたあとがネバネバして汚いし、周りにホコリがついて黒くなるのも嫌だった。綺麗な女の子がバンソウ膏を貼っていると、少し残念な気持ちになるのは私だけなのだろうか。

最悪なのは風呂場に落ちているバンソウ膏だ。家族のものでさえ気持ち悪いのに、銭湯などで他人のものを発見すると寒気がする。いま思い浮かべただけでも身震いしたのだが、これはある種の潔癖症なのだろう。名前をつけるとすれば粘着物恐怖症か。

バンソウ膏が嫌いなので、昔から少しの傷は放っておいた。菌が入る可能性はあるが、空気にさらして乾燥させたほうが治りも早い気がする。だが、紙でスッと切ったところや冬の赤切れは、どうしても痛いので何とかしたい。

そこで以前から気になっていた液体バンソウ膏を試してみた。幾つか種類があるのだが、私が購入したのこちら。

メンソレータム ヒビプロ 液体バンソウ膏 10g

メンソレータム ヒビプロ 液体バンソウ膏 10g

これがなかなかいい。つけた瞬間はツンと沁みる。傷口を直接触られたような痛みが走る。だが、数秒すれば収まるので少し我慢する。クーっと我慢する。私はMっ気もSっ気もあるノーマルな人種だが、この痛さが意外と癖になるので興味のある方は試してみて欲しい。

さて、その液体バンソウ膏だが、最初の痛みを我慢してしばらくすると白っぽい透明の膜ができる。ご飯のシャモジに付く膜と同じような感じのものだが、半日か一日経つと何かの拍子に取れる。膜が取れる頃には痛みもだいたい和らいでいる。痛みが続いている場合はもう一度塗ればいい。

バンソウ膏が嫌いな人にとっては画期的な商品だ。私はこれをボンドエイドと名付けた。我ながら良いネーミングだったのでメーカーに名前を売り込もうと思ったのだが、Amazonで検索すると既に同じ名前の化粧品があった。

メーカーへの売り込みは諦めて、家の中だけでボンドエイドと呼ぶことにしたのだが、家族が怪我をしたときに「ボンドエイドあるよ」と声を掛けても、なぜか白い目で見られる。理由が分からなかったのだが、この記事を書いていたら何となくわかってきた。オヤジギャグだったのだ。