遠い記憶が甦り涙する、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』



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小学生の頃、私は従姉妹に恋をした。祖父の葬式で親戚が集まり、同じ歳の彼女と一緒に泊まった時の事だ。昼間は髪を結んで元気に遊んでいた彼女が、夜寝る前、布団の上で静かに座っていた。彼女は長い髪の結びを解き、両手を髪にかけてふわっと後ろへ流した。その瞬間、イノセントな私は見事に恋に落ちた。そんな仕草はシャンプーのCMでしか見た事がなかったし、彼女を照らすのは月明かりだけで、とても幻想的な光景だった。葬式が終わると彼女と離れるのが悲しくなり、親に隠れて涙を流した。

アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を観ると、そんな遠い記憶が甦る。


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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は、2011年にテレビで放送された全11話のアニメ。小学生の友達6人が秘密基地で遊んでいた時、メンマという名前の女の子が川に転落して亡くなった。主人公のジンタンと残された友達は、心に深い傷を負った。月日が経ち、それぞれが成長して高校生になると、ジンタンの前にメンマが幽霊として現れた…

無邪気で心優しいメンマ、過去を引きずるメンマの母親と家族、病気で亡くなったジンタンの母親、複雑な想いを抱えた友達。タイトルが長くて覚えられない上に、純粋すぎて少し寒々しい場面もあるが、全編を通して涙腺が緩みっぱなしのアニメだった。エンディングで流れるZONEのカバー曲『secret base』が、さらに涙を誘う。



あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は、今年8月31日に劇場版が公開される。オリジナルのストーリーも盛り込んだ、集大成との事。この物語は連続アニメよりも、2時間の映画に凝縮したほうが感動するはずだ。かつて小学生だったあなたなら、きっと涙するだろう。

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