人類史のロマンを語る『銃・病原菌・鉄』が電子書籍で登場



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以前から読みたいと思っていたジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』が、電子書籍としてKindleストア楽天koboに登場した。

ジャレド・ダイアモンドは米国の生物学者。カリフォルニア大学の教授でノンフィクション作家でもあり、1998年に『銃・病原菌・鉄』でピューリッツァー賞を受賞した。


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ニューギニア人のヤリはジャレド・ダイアモンドに問う。

なぜヨーロッパ人がニューギニア人を征服し、ニューギニア人がヨーロッパ人を征服することにならなかったのか?

この問いに答えるべく、食物・家畜・銃・病原菌・鉄の伝播を中心に、人類史13000年で起きた世界の変化を検証するのが本書のテーマだ。


上巻目次
プロローグ ニューギニア人ヤリの問いかけるもの
1章 一万三〇〇〇年前のスタートライン
2章 平和の民と戦う民との分かれ道
3章 スペイン人とインカ帝国の激突
4章 食料生産と征服戦争
5章 持てるものと持たざるものの歴史
6章 農耕を始めた人と始めなかった人
7章 毒のないアーモンドの作り方
8章 リンゴのせいか、インディアンのせいか
9章 なぜシマウマは家畜にならなかったのか
10章 大地の広がる方向と住民の運命
11章 家畜がくれた死の贈り物


下巻目次
12章 文字をつくった人と借りた人
13章 発明は必要の母である
14章 平等な社会から集権的な社会へ
15章 オーストラリアとニューギニアのミステリー
16章 中国はいかにして中国になったのか
17章 太平洋に広がっていった人びと
18章 旧世界と新世界の遭遇
19章 アフリカはいかにして黒人の世界になったか
エピローグ 科学としての人類史


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年代を推定する炭素14年代測定法について知り、

あらゆる生命体を構成する普遍的な原始のひとつである炭素原子のなかの、ほんの一部の放射性炭素14が、生命体が死ぬと一定の曲線を描いて減少し、非放射性同位元素の窒素14に変化することを利用して、遺物に残存している放射性炭素14の量を計算することで年代を求める...


食料生産の伝播速度に驚き、

非常に速い速度で伝わっていったのは東西方向に伝播していったときである。たとえば... フィリピンからは東のポリネシアには年5.1kmの速度で伝播している。これに対して、南北方向の伝播は速度が極端に遅い。メキシコからアメリカ合衆国南西部へは、年800メートル以下の速度でしか伝播していない。


食人慣習と病原菌の関係に恐怖する。

笑い病は、食人慣習のあったニューギニア高地人の間で感染し、患者をゆっくりと死にいたらしめていた(回復したものは一人もいない)。1959年に、オーストラリア政府が食人慣習を禁止しなければ、当時2万人いたフォレ族はこの病気によって絶滅しただろう。


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『銃・病原菌・鉄』を読むと、現代の地域差についても考えさせられる。例えば、日本に住んでいると戦争に直面する事はないのに、紛争地域では毎日のように戦闘が続いている。紛争地域で育つ子供はどのように成長し、どのような大人になるのだろうか。

日本も以前は戦争をしていた。内外問わず、銃や剣で殺し合いをしていた。その戦闘をやめたのはたかだか70年程前で、人類史で見るとほんの一部でしかない。日本に住んでいる人は、これから1000年先、2000年先、どのように変化していくのだろう。

先ほど『銃・病原菌・鉄』の上巻を読み終えた。人類史13000年のスケールに興奮すると共に、個人100年の価値について考える。

銃・病原菌・鉄(上巻)Kindleストア / 楽天kobo


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