『記憶力を強くする』など、講談社ブルーバックスがKindleでセール中
講談社がKindleでブルーバックスのセールを開催している。期間は3月2日までで、全点30%OFF。ざっとタイトルを見たが、一番のお勧めは『記憶力を強くする』だ。
本書はタイトルこそハウツー本だが、その実は脳科学の解説書。シナプスなどの写真と共に、記憶の仕組みを紐解いてくれる。
人は情報を記憶する時、最初に大脳皮質の側頭葉から海馬に信号を送る。海馬は信号を整理しながら一ヶ月ほど情報を蓄え、その後に側頭葉に送って長期保存する。そのため、一ヶ月以内に復習して情報を海馬に再送信すると、側頭葉への定着率が高くなるというわけだ。
他にも『直感を裏切る数学』が面白い。
本書は直感の限界と、訓練の必要性を教えてくれる。データ、確率、図形、論理など、各章で様々なエピソードが紹介されているが、最も腑に落ちたのは「モンティホールの穴」の話。
例えば三つの箱があり、一つがアタリ、二つがハズレだとする。最初に三つの中から一つを選んだ後、残った二つの中からハズレの箱を一つ開ける。その後に残った二つからアタリを引きたい場合、最初に決めた一つにするか、二つの箱から選び直すか。どちらの確率が高いかという問題。
残った二つのうち、一つがアタリで一つがハズレだから、確率は二分の一のように思える。どちらも確率は同じだと直感するが、実際は選び直すと確率が三分の二になる。詳しくはウィキべディアの解説を。日頃から訓練していない限り、直感は危ういということだ。
電子書籍とブルーバックスは相性がいい。電子書籍は携帯端末に入れておけば、いつでも読める。ブルーバックスは易しい文章で書かれているため、途中で詰まることなく知見を得ることができる。今回のセール対象は約500冊。この機会にぜひ。