表現の自由を奪われた時に何ができるか、アニメ『図書館戦争』
先週土曜に公開された実写映画『図書館戦争』が気になったので、先にテレビアニメの『図書館戦争』と、劇場版アニメ『図書館戦争 革命のつばさ』を観た。
図書館戦争の原作は、2006年に有川浩によって書かれた小説。そこからスピンオフ作品として、2008年に全12話のアニメがテレビ放映され、2011年に劇場版のアニメ映画が公開された。テレビシリーズは現在、YouTubeの公式チャンネルで全話を視聴する事ができる。
あらすじはこちら。
西暦2019年。公序良俗や人権侵害の表現を取り締まる法律「メディア良化法」により、不適切なメディアを自在に排除できるようになった世界。メディア良化法を運用する「良化特務機関(メディア良化隊)」は、年々強権的な言論弾圧を強めてきた。 それに対抗して、公共図書館は蔵書の収集所蔵と提供の自由を守るため、図書館の自由法を盾に、武力に対して武力で抵抗する「図書隊」を創設し激しい抵抗を続けている…
主人公の笠原郁と教官の堂上を中心とした図書隊は、表現の自由を守るためにメディア良化隊と闘う。例えば、今こうして書いているブログが、国家の圧力で制限されたらどうなるのか。自分の思いを伝える場が奪われたらどうするのか。
アニメの劇場版で、ある作家は自身の小説が検閲の対象となって初めて気づく。
作家を名乗っていながら、検閲問題の事を真剣に考えた事がありませんでした。別に検閲と闘わなくても面白い小説は書けるし、下手に問題を起こして出版社や周りの人に迷惑をかけたりしないのが、プロの小説家なんだと思っていました。自分が守られているなんて思いもしなくて、皆さんに、笠原さんや堂上くんにも本当に申し訳なく思います。
アニメ図書館戦争は、テレビシリーズよりも劇場版のほうが、シリアスなストーリーとアクションが凝縮されていて完成度が高い。製作はProduction I.Gで、劇場版には攻殻機動隊の荒巻課長も少し登場する。
例えば、原発、いじめ、経済、政治。自分には関係ない事として蓋をするのは簡単だが、本当にそれで良いのか。アクセスが集まるウケのいい記事を書いていて、考える力は養えるのか。いざ自由を奪われた時に、議論して闘えるのだろうか。
図書館戦争は、普段見て見ぬふりをしている問題に向き合う機会を与えてくれる。
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