表情と焦点距離の関係
上の写真と、下の写真。何か違いがある。
もう一度。
上の写真と下の写真。
違いは簡単で、下の写真は犬がこちらを見ていない。顔を撮ろうとしたら目を逸らしたのだ。
理由はレンズの焦点距離にある。
上の写真は50mmのレンズ※で撮影したもので、下の写真は35mmのレンズで撮影したもの。
- ※ 実際に使用したのはAPS-Cの30mmレンズで、フルサイズに換算して50mmという意味になる。今回載せた写真のEXIFで「30.0mm」となっているものは、すべてフルサイズの50mmとして捉えて欲しい。フルサイズとAPS-Cの違いについてはこちらを。
35mmは被写体を大きく写そうとすると、かなり近づく必要がある。犬も人間も驚いて目を逸らすし、こちらを向いても表情が強ばっている。自分の顔に大きなレンズが近づいてくるところを想像すれば、気持ちが分かる。
50mmは自然な距離を保って写すことができる。それほど近づかなくても被写体を強調できるし、相手も自然体でいられる。
トリミングという解決策もあるが、焦点距離が違うと背景の入り方が変わるし、やはり写真はファインダーで見たままの構図が一番しっくりくる。
フルサイズで購入した初めてのレンズは35mmだった。画角の広い風景やスナップを撮りたかったので選択は間違っていなかったが、家族やペットを撮るなら50mm以上がいい。
カメラは奥が深いし、レンズの沼も深い。