X100FのACROSと開放は相性がいい
先代のX100Tは一つだけ不満があった。それは、開放で接写したときのフォーカスの甘さだ。スナップや景色を撮るときは問題ないが、最短距離の10センチまで近づくと、ピントを合わせてもぼんやりした写真になった。
新しく発売されたX100Fは、プロセッサーとセンサーが進化した。そのため開放の接写にも変化を期待したのだが、描写に違いはなかった。ただ、X100Fを2ヶ月ほど使って気づいたことがある。それはACROSと開放の相性の良さだ。
ACROSは同名のモノクロフィルムを再現するシミュレーションで、X100Fから追加された。ACROSの特徴は滑らかな階調表現にある。グレースケールの端と端、つまり白と黒に近い部分を残しつつ、滑らかなトーンで表現する。詳しくは富士フイルムの解説を。
このACROSの特徴と、ソフトな開放描写の相性が良かった。今回アップした写真は、F値2.0〜2.8で撮影したもの。X100Fの開放値は2.0で、2.8まではソフトな描写が残る。3.4まで絞って通常のモノクロで撮影すると、ここまで滑らかな表現はできない。
開放での接写は諦めていたが、思わぬ収穫があって嬉しい。これからは積極的にレンズを開けていこう。
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