御嶽自然湖の立ち枯れに想う

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御嶽山と聞いて最初に思い浮かぶのは2014年の噴火だが、30年前の1984年にも自然災害があった。それは長野県西部地震で、山のふもとの王滝村では14人の死者が出た。


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震度6の烈震は御嶽山の南面をえぐり、王滝川に土砂が流れ込んだ。土砂は川をせき止め、あふれた水が森を飲み込み、そこに湖ができた。


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樹木は水に沈むと窒息して枯れるが、30年以上経っても枯れたまま立っていることがある。それが今回撮影した御嶽自然湖の立ち枯れだ。


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人と木はどこか似ている。自然の猛威に無力で、あっけなく命を奪われるが、それでも立ち上がって生きていく。立ち枯れには、そんな儚さと逞しさを感じる。


撮影地


撮影カメラ