息子と犬山城
息子がカメラを欲しがった時、理由を聞いたら犬山城の写真が撮りたいと言った。普段は内気な子だが、珍しく強く主張した。私の実家が犬山にあるため、私の父が何度か連れて行ったことがある。子供なりに、特別な雰囲気を感じていたのかもしれない。
6月4日。小学校の授業参観と廃品回収を終えると、息子が突然犬山城に行きたいと言い出した。今から出発すると着くのは夕方だ。本当はゆっくり写真を撮りたかったが、思い立ったが吉日。二人で車に乗って向かった。
天守閣に入ったのは何年ぶりだろう。城の中は私の好きな光と影と木で溢れていた。
久しぶりに登った天守の最上階は、まるで絶叫マシーンだった。城自体の高さは20m程だが、下の木曽川まではかなりの距離がある。息子は平気そうだったが、大人になると高い所が怖くなる。ついでに虫も。
最上階は四方を歩いて回れる。
下の写真は東側で、向こうに見えるのは犬山橋。今は別々になっているが、昔は電車と車が一緒に走る珍しい橋だった。
犬山城の階段は異常に急だ。敵の侵攻を防ぐためという説もあるが、ここまで迫っていたら落城も間近。単純に設計ミスという説もあり、真因は定かではない。
この日は曇りだったが、少しだけ陽が射す時間があった。本当はレンブラント光がもっと綺麗だったのだが、写真に収めることができなかった。まだまだ腕が足りない。
こちらは城を出てすぐのところにある賽銭箱。おみくじも引ける。
麓には三光稲荷神社の鳥居がある。
ハートの絵馬が印象的だった。
城の中に居たのは1時間ぐらいだったが、短い時間でも十分楽しめた。城は非日常的な雰囲気があるからいい。
下の写真は息子が撮ったもの。構図のセンスで負けそうだ。
自分が小さい頃に見た風景を、子供と一緒に眺められるのは幸せだ。息子もいつか自分の子供と来ることがあるかもしれない。その時は最上階の怖さを分かってくれるだろう。