富士フイルムX100Fの使い方 - デジタルテレコンバーターが使える撮影モード
子供の成長は早い。
昨年の春、娘が中学に上がった。小学校と違って中間と期末のテストがあるし、部活の朝練もあって毎日忙しそうだ。おまけに最近彼氏ができたらしく、親としては気が気でない。
娘はハンドボール部に入っているのだが、先日一年生の大会があったので観戦した。ハンドボールは攻守が頻繁に入れ替わり、点がたくさん入る割りには一点を争う試合も多く、手に汗を握る。そんな中、X100Fのデジタルテレコンバーターを試した。
X100FのセンサーはAPS-Cで、レンズの焦点距離は23mm。フルサイズに換算すると35mmで、デジタルテレコンバーターを使うと50mmと70mmに延ばす事ができる。富士フイルムによると単にトリミングしているだけではなく、画質を最適化しているそうだ。焦点距離ごとの作例は以前書いたレビューを参照して欲しい。
冒頭の写真は、ハンドボールコートの横からデジタルテレコンバーターの70mmで撮影したもの。ハンドボールコートは横幅が20メートルあり、私はコートの手前から5メートルほど離れていたため、向こう側の電光得点板は25メートルほど離れていたことになる。
写真の手前で走っている娘は、10メートルほど離れていた。ハンドボールコートの縦幅は40メートルあるため、ゴール裏から撮るのは厳しいが、サイドから撮る分には70mmあれば問題ない。ただ、誤算だったのはデジタルテレコンバーターを使って動画が撮れない点だ。
フィルムシミュレーションブラケティングでデジタルテレコンバーターが使えないのは分かっていたが、動画でも使えないとは知らなかった。そこで、X100Fで使える撮影モードを全て試して、デジタルテレコンバーターの使用可否を確かめてみた。
撮影モード | デジタルテレコン |
---|---|
1コマ撮影 | ◯ |
連写 | × |
AEブラケティング | × |
ISOブラケティング | × |
フィルムシミュレーション BKT | × |
ホワイトバランス BKT | × |
ダイナミックレンジ BKT | × |
Adv.(パノラマ/多重露出) | × |
アドバンストフィルター | × |
動画 | × |
つまり、1コマ撮影以外は使えないのだ。静止画でデジタルテレコンバーターを使うときは、撮影モードを1コマにする。これはそれほど問題ないが、動画は完全に使えない。画質を最適化しなければ技術的には実現できる気もするのだが、富士フイルムとしては本末転倒なのかもしれない。
娘の試合の話に戻る。大会は予選と決勝があり、見事に全勝して優勝した。最後の試合、チーム全員で一点差を守っている姿を見て、思わず涙が出てしまった。周りを見ると誰も泣いていなかったので、私の涙腺が緩いのかもしれないが、とにかく娘の成長を感じて嬉しかった。
次は小学生の息子のサッカーだ。小学生のサッカーコートは横幅が50メートル。デジタルテレコンバーターでは厳しいが、X100Fにはテレコンバージョンレンズというオプションがある。値は張るが、今しか撮れないと思うと買ってしまいそうだ。子供の成長は早い。
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