厚労省様様

先週の土曜日に健康診断を受けに行った。場所は名古屋駅の近くにあるクリニック。昨年も同じところで受診したのだが、フロアの雰囲気がゴージャスで、ソファに座ると窓から高層ビル群を見下ろせるところが気に入っている。

名前を呼ばれ、血液検査から始めた。続けて身体測定、視力・聴力検査、肺活量測定、心電図、内臓撮影、バリウム検査などを経て、最後に内科検診を受けた。そこで案の定、メタボ判定が下された。

昨年から体重が5キロ増え、ガンマGPTの数値が増えて肝機能が低下した。見れば分かるが、明らかにお腹が出ている。自分でも危機感は持っていたが、忙しさにかこつけてジョギングをサボり、毎日のように梅酒を飲んでいたせいだ。

内科の診察医から保健指導の対象だと告げられた。詳しく知らなかったのだが、厚生労働省は平成20年から保健指導の運用を始めたそうだ。内臓脂肪型肥満の保険者を対象に、生活習慣病を早期に発見して改善するのが目的だ。

内科検診を終えた後、別室で保健指導員と20分ほど話をしなくてはいけない。面倒だなと思いつつ、案内された部屋のドアを開けた。するとそこに居たのは、菜々緒に似た美人指導員だった。

私は近況を話した。休日は写真を撮っていること。だからジョギングする時間がなくなったこと。夜はブログを書いていること。梅酒はその時に飲んでいること。犬の散歩はしていること。昔はシュッとしていたこと。必要以上に喋った。

菜々緒指導員は、うっとりした目で聞いてくれた。色々と質問も受けたが、脚を組みなおす仕草に見とれて、的外れな回答をした。「ぎょらん」を食べたことがあるかと聞かれ無いと答えたりしたが、とにかく私は、ジョギングの再開と減酒を誓って部屋を出た。

上手くできたシステムだ。中年男性にあんな美人指導員を付けたら、簡単にダイエットを決意するだろう。さらに驚くことに、経過を観察する目的で半年間メールで連絡をくれるそうだ。厚労省様様である。

あとは知らないうちにメールの相手が入れ替わっていないことを祈るだけだ。


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