雨の日に花粉症がヒドくなる理由

最初は美女が噂しているのだろうと思った。だが、明くる日もそのまた明くる日も続いて、さすがに疑い始めた。私の周りにそんなに美女が居ただろうかと。

今年の三月から突然花粉症になった。家族の中では父と妹が花粉症で、朦朧としている姿を見ていつも不憫に思っていたのだが、まさか自分が巻き込まれるとは、人生まだまだ何があるか分からない。

症状はクシャミと鼻水で、日常生活に支障が出るほどヒドくはないが、一つだけ困った事がある。それは雨だ。

雨の日は楽になるものだと思っていた。雨が花粉を落として症状が緩和すると考えていたのだが、それは間違いだった。飛散量は減るが、それよりも気圧の変化が身体に影響する。

雨は低気圧が降らせる。気温が上がると空気が膨張する。膨張すると空気の体積が増えるが、重さは変わらないので比重が小さくなる。周りの空気が冷えていると、比重の小さい空気は上昇する。上昇した空気は雲になり、やがて飽和して雨が降る。

普段は感じないが、空気には重さがある。気圧が高くなると重くなり、気圧が低くなると軽くなる。空気が軽くなると圧力が減り、身体が膨張する。すると体内でヒスタミンが放出され、アレルギー症状がヒドくなる。

春先に発症したから、スギかヒノキの花粉だ。こうなったら付き合っていくしかない。夏はイネ、秋はブタクサが待っている。名前からしてブタクサのクシャミは強烈そうだが、押しの強い美女もそんなに嫌いではない。


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